お線香をあげる意味や由来にはどのような理由があるのでしょうか?
なぜお墓や仏壇にお参りをするときに線香をあげるのか、どんな意味や由来があるのかについて紹介します。
お墓参りに行ったときや、仏壇にはお線香をあげるのが当たり前ですよね。
しかし、なぜお線香をあげるのか詳しく知っている人は少ないものです。
お線香をあげることにはとても深い意味があることを知っていますか?
今回は、お線香をあげる意味やその由来などについてご紹介します。
- お線香をあげる意味とは?
- お線香をあげる由来とは?
- まとめ
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お線香をあげる意味とは?
お線香をあげる意味にはどのようなことがあるのでしょうか?
お墓や仏壇にお線香をあげることには、様々な意味があります。
その中でもよく知られているものをご紹介します。
亡くなった方の食べ物として線香をあげる
お線香の香りは故人の食べ物でもあるという話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
人が亡くなってから四十九日までの期間の事を中陰、または中有と言ったりします。
この期間の間になくなった人は極楽浄土へ向かう事になるのですが、その間の食事となるのがお線香の香りなのです。
その為、人が亡くなってから四十九日までは食事を絶やさぬよう毎日お線香をあげる必要があるのです。
仏様と話をする橋渡しの意味でお線香をあげる
お線香をお供えするという事は、お線香の香りや煙を通してあの世にいる仏様・ご先祖様と話をするという意味があります。
お清めの意味としてお線香をあげる
お線香には、その香りで身体や精神を清めるという意味があります。
亡くなった人は四十九日を過ぎると仏様となりますよね。
そんな仏様と向かい合うために、自分自身もお線香出身を清める必要があるのです。
因みにお線香の火を口で吹いて消してはいけないとよく聞きますよね。
これは、人の口というのはうそをついたり人をだましたりしてけがれているため、そのけがれた口でお線香の火を消してはいけないという意味があるのです。
生き方を教えてくれるものとして
お線香と言えばお墓や仏壇に供えるものというイメージがありますが、時計がまだ一般的ではなかった時代には、時間を測るものとしても用いられてきました。
特に、お寺では座禅を組む時間をお線香が1本燃え尽きる時間(約40分)と定め、それを一炷(いっちゅう)」という単位として利用していました。
つまり、お線香に火をつけてから燃え尽きるまでの時間、一つの事に精進し集中するという一つの教えとして考えられているのです。
お線香をあげる由来とは?
お線香を仏壇やお墓にお供えする意味は分かりましたね。
では次に、そもそもなぜお線香をお供えするようになったのか、その由来についてご紹介していきます。
お線香というと日本古来の物であるイメージがありますが、実はインドが発祥となっています。
今では少しずつ知られるようになったインドの「アーユルヴェーダ」など、医療目的で使用されていたものが起源とされています。
それが中国にわたり、さらにそれが日本の室町時代までに伝来されたとされています。
ただ、渡ってきたばかりのお線香は、公家など高貴な人の贈答用として使用されていました。
これがだんだんと変化し、18世紀ごろから日本でも作られるようになり一般でも使われるようになりました。
お線香が今のような細長い棒状の形状になったのもこの頃で、香りを楽しむ他、1本のお線香が燃え尽きる時間を測る時計代わりとしても使用されていました。
まとめ
最近ではお線香と一言に言っても様々な香りの物や形や長さ、そして煙が少ないものなどいろいろな種類がありますよね。
もちろん仏壇やお墓に供えるには通常のお線香はもちろん、故人が好きだった香りの物などをお供えしてもいいでしょう。
ただ、煙が少ないものというと、こちらとしては煙で周りが汚れたり煙たくないなどメリットがありますが、故人にとってはどうでしょうか?
お線香の煙は、故人の食事となる重要なものです。
時にはしっかりと煙の出るお線香を用意し、本来のお線香の意味をきちんと確認するのもいいかもしれませんね。